商品の差別的優位性
ネット販売の成否は、商品の優位性、差別性が決めると言っても過言ではありません。
インターネットという「検索フリー」の世界では、あらゆる「ニーズ」が存在します。自分が持つニーズを満たしている商品があればお金を出して買いたい、という「潜在顧客」は必ずネット上にいます。
潜在顧客を顕在化する有力な要素が商品の「差別的優位性」です。差別性のある商品だけが、インターネットの世界で無料で利用できる「検索」ツールを広告として活用できるのです。
「差別的優位性」により購買客に独自のメリットや満足感を提供できるのであれば、それを販売サイトで訴求するだけでお客様は自然と集まります。ですので、ネットショップを始めるのであれば、商品の「差別的優位性」にとことんこだわってください。
そして、その優位点を的確にターゲットに伝えるためのコピーや写真、動画の制作に注力してください。ここが一番の勝負所となります。
商品にこだわれば、後でのべるマーケティング・コストがずっと安く済みますので、事業の黒字化も早期に実現します。
フロントエンド商品とバックエンド商品
お客様視点で、「買いやすい商品」と「買いにくい商品」を区別します。
お店を代表する商品、お客様が優位性を最も感じてくれる商品を、買いやすい価格、形態にして「フロント商品」として位置付けます。
そしてまず、新規客にはこのフロント商品を買っていただけるようプロモーションを仕組みます。
「バックエンド商品」は、お店がお客様に最も買っていただきたい商品です。もちろんお客様に商品から得られるメリットを最も享受できる商品でなければなりません。
そして「フロンドエンド商品」をご購入いただいたお客様に、この「バックエンド商品」を買っていただく工夫をマーケティングに仕込んでおきます。お客様にまず「フロントエンド商品」、次に「バックエンド商品」をご購入いただくという「カスタマージャーニー」を体験していただくことで、顧客の固定化を目指します。
新規客とリピーター
ネットショップのお客様は、「新規ユーザー(初めての購買客)」と「リピーター(すでに購買履歴のあるお客様)」に分けることができます。
ネットショップ開店当初は、お客様は「新規客」ばかりになりますが、そのうちにリピーターが出現するようになります。
ネットショップの経営では、この2つのグループに対して別々にマーケティングをすることと、それぞれの比率を最適なところで維持することが大変重要となります。
一般的に、新規客の獲得コストはリピーターの5倍かかる、と言われています。
開店当初はどうしても新規客の数に目がいってしまいますが、リピーターを育成してゆくことがネットショップの経営の柱になる、と考えてください。
そのためにはリピーターを生みやすい商品を用意することが大変大切です。その典型的な商品が定期購買型の商品です。
「フロントエンド商品」→「バックエンド商品」→「定期購買商品」 とお客様を「引き上げる」ことを考えて商品を配置しましょう。上位に行くほどお客様にメリットを提供する仕組みが鍵となります。
全体の顧客数の80%がリピーターとなるとネットショップの年間利益は最大となる、と言われています。ネットショップの顧客構成比の理想型としてこれを目指しましょう。
モール・カートの選び方
店舗をどこに出すかは重要な問題です。
次回は、モール、カートのそれぞれのメリット、ディメリットを考えます。