うがい薬の出品規制 — 対応分かれる各社

8月4日に、大阪府の吉村知事が「ポビドンヨード」成分を含むうがい薬が、唾液中の新型コロナウイルス陽性頻度を低下させるという研究結果を発表したことで、町の薬局からイソジンなどのうがい液が消えて、ネット上で高値で取引されるいわゆる転売が一挙に出て来ました。

研究成果の解釈や科学的な根拠については、色々と批判や指摘が出ていて、吉村知事の勇足的な情報発信を問題視する声が上がっていますが、この転売の動きについて、商品が医薬部外品であるところからCtoCサイトの対応が微妙に異なることに注目しました。

https://japan.cnet.com/article/35157766/

 

一番規制がゆるいのはヤフオクで、医薬部外品のうがい薬の出品自体は制限しておらず、「必要な方が必要な量の商品を確保できるよう」配慮を呼び掛けるに留めています。法令違反がない限り取り締まらない、というのがヤフオクの姿勢です。
その結果、ヤフオクではうがい薬2本の出品に対して入札が749件、価格がメーカー希望小売価格(1本当たり)から約390倍の100万円以上になっている商品がありました。
医薬部外品の販売は医薬品医療機器等法で無許可販売が禁止されているのですが、ヤフオクは黙認の姿勢です。

一番規制がきついのがラクマで、8月5日より「消毒・殺菌・除菌・抗菌」の効果を謳う、うがい薬・喉スプレーの出品を、医薬部外品含め全面禁止としています。

後発のメルカリは出品自体は違反に当たらないものの、通常の経済的価値と著しくかい離した価格での出品は不適切と判断。商品の削除や利用停止などの措置を実施する場合があると公表しています。

ネット上の転売は、最近ではマスク、以前はおむつなどいろいろな商品カテゴリーで起きて来ました。医薬品カテゴリーではバイアグラがありましたね(今もある)。

転売についての道義上の問題は以前からありますが、行政はこれを法で取締る、ということに大変消極的です。人権や発言・発信の自由などの問題と捉えているからです。
しかし、転売流通は今後もどんどん太くなっていくでしょうから、健全なネット通販環境のためには何らかの規制を国として行う必要があるときに来ていると思います。特にコロナ以降、例えばワクチンや予防薬の転売など命に関わる問題に発展することも起きかねません。

日本社会もそろそろ国民の善意を前提としたゆるい規制から、メリハリのついた規制社会に転換する時期に来ていると、こうした転売騒動を見ると思ってしまいます。