マーケティングオートメーションの誘惑

 中江哲夫

昨年あたりからマーケティングオートメーション(MA)という言葉をよく聞かれるようになりました。

「システムが自動的にターゲット顧客分析からセグメンテーションを行い、適切な形で施策を選択し実行してくれるシステム」

そんないいシステムがあるのかしら?と思いつつ、あるのなら使わない手はない、と情報集めをしていました。

Reight昨日は、MAの中でもEC(BtoC)に実績のある、アールエイト(株式会社デジミホ)のご説明をいただく機会を得ました。

その結果、わかったことは

  1. 顧客を分析するためにデータベースが必要。データは多いほどいい。
  2. セグメンテーションにはある種の「センス」が必要。
  3. 施策を行うための方向性は人間が決めないといけない。

1.データベース

顧客に関するデータベースがないと、ターゲティングができない、のはもっともな話。

データとは定量データを指し、その量は多いほどいい。データの種類は、時系列な購買データ(期間ももちろん長いほうがいい)、デモグラデータ、サイコグラデータ、と多岐あればあるほどいい。これも当然。

しかし実際には、ほとんどのECサイトは購買データ以外にお客様のデータを持っていることはないので、それを使ってセグメントを行うことになるそうです。期間も1年くらいあればいいそうです。

逆を言えば、開店してすぐのサイトは他にデータがないとMAの使いようがありません。データは大きいほどいいので、ヤフー会員データや楽天会員データ、さらにTカード会員、ポンタカード会員データなどは購買データもついた最強のMAのためのデータになるわけです。大手企業はこうしたデータをフル活用してマーケティングを行うんでしょうね。我々??零細企業は、自社の購買データを活用するしかありません。

2.センス

マーケティングには「センス」が重要です。これはデジタル・マーケティングになる前にはもっと重要でした。また、デジタルになるとどうしてもこの部分が軽視されやすくなり、そういう意味で「センス」の価値はアップしています。

 

ではセンスととは何か?マーケティング・センスとは?

 

これは一言で言うと「ターゲット顧客の描き方」だと私は思っています。

よくマーケティングで「誰に買っていただくかリアルに考えてみよう」みたいなことをコンサルが言いますが、この「想像の仕方とその表現」が「センス」だろうと思います。

具体的にどこで発揮するのか?それはターゲットのセグメントのところです。

MAでは1.のデータを大まかに言うとクラスター分析にかけて、顧客セグメントを行います。データを使い、お客様をタイプ分けするわけです。分けるのは解析ソフトが数学的に行います。理系的な論理性で行うわけです。

その結果を読み込む。分けられたグループがどういうお客様の塊なのか?その塊の共通はことは何か?グループの名前付けとプロファイリングです。

ここはどちらかというと文学的な作業です。右脳的な作業と言ってもいいと思います。

この作業が上手に行えることを「センスがいい」。ありきたりなことでしかアウトプットできないと「センスが悪い」。こういうことだと私は理解してきました。

この「センス」は大企業でも我々?零細企業でも関係ありません。個人の能力に負うところとなります。我々???零細企業はここで勝たないといけません。

センスにはもう一つあります。いくつもできた顧客グループの「どのグループを優先ターゲットとするのか?」

特に我々??零細企業は大きなグループを選ぶ必要がありません。

狙うターゲットをどこに決めて、そのお客様たちにどうのようなコンテンツでアプローチするのか?

これはMAでは決めてくれませんので、人間が決めることになります。

 

3.施策の選択と実行

選択はだいたい「メール」「広告」が優先となります。予算的にまずメールが優先されます。

この段階になると、MAの凄さは実感しますね。

例えばメルマガを打つ。その際、お客様を区分して違うメールをお届けしたい、と考えたとします。

商品1を買った方にはメールAを、商品2を買った方にはメールBを出す。これは簡単だと思います。

では、累積購買額50,000円以上のお客様で3ヶ月以内に商品1を買った方をにメールX、累積10,000円以上はメールYを、さらに商品2を買った方にはメールZを出す。

こうなるとちょっと大変になります。さらに顧客の条件を増やすともう人の作業では手に負えません。

さらに上記の例で、累積購買額の区分を50,000円がいいのか、30,000円がいいのか、テストをしたい、つまりメールの結果の効果を細かく測定して比較したい。それもできるだけスピーディーに。

このようなことがMAでは実に簡単にできるのです。さすが機械です!

2.のセンスを活用して、この施策をテスト的に繰り返す。結果を見て施策をブラッシュアップしてゆく。

これがMAを使う醍醐味です。繰り返すことでそのお店にあった独自の施策が出来上がっていきます。これは大変魅力的ですね。

 

ちなみに、アールエイトでは、3.の部分、つまり毎月のランニングコストは10万円ぐらいだそうですが、1.2の導入部分に130万(定価)かかります。もちろんデータはこちらから支給します。

MAではいかにデータ分析が重要なのか、アールエイトの料金でよくわかりました。

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